ゴルフ場に行くと、目土をする人と、しない人、両方見かける場合がありますよね。
目土はした方がいいんだろうけど、しなくてもいいものなのか、それとも、しなければいけないものなのかモヤモヤしている方も少なくないようです。
この記事では目土しないのはOKなのか?正しい目土の仕方や方法について、ゴルフ場内のゴルフスクールで教えている筆者が分かりやすく解説します。
目土とは
目土(めつち)とは、
- ショットで空けてしまったディボット跡を土で埋めて補修する作業、
- またゴルフ場スタッフのコース管理の方が芝を育成、保護するためにグリーン含めコース全体に砂・土を機械で蒔く作業
のことをいいます。
芝生を管理する上で重要な作業で、次のプレイヤーが気持ちよくラウンドするためにも欠かせない作業であり、マナーの1つともいえます。
ではどのような時に目土をしなければいけないか、目土をしなければならない「ディボット」と「ターフ」について解説していきます。
ディボット跡とは?
ディボット跡というのは、ショットして芝の下の土ごとめくれて芝が無くなってできてしまった跡のことをいいます。
ショットの仕方によっては薄く削れたり、深く削れたりと状況は様々ですが、いずれにせよ跡がそのままになってしまうと、芝の育成が悪くなります。
また、そのままの状態にボールが入ってしまうと打ちにくくなってしまい、他のプレイヤーの迷惑になってしまいます。

自分自身でも、他の人が作ったディボット跡にボールが入ってしまうとも大変な思いをしてしまいますよね。
ターフを取るとは?
ディボット跡が出来てしまう原因ともなる「ターフ」というのは、ショットした際の飛んで行った芝のことを言います。
特にアイアンでショットした際にダウンブローで入ると深く削れてターフも大きく飛んでいきます。
また、ダフることでもターフが飛んでいきディボット跡が出来てしまうので、ターフが取れているから良いショットというわけではないでしょう。
目土をする理由
目土をする場所がわかったところで、ではなぜ目土をしなければならないでしょうか。
大きく分けて理由としては、「芝の保護のため」と「後続のプレイヤーのため」となります。
ここからは、これらの理由について詳しく解説していきます。
みんなが積極的に目土を行うことで、互いに気持ちの良いプレーが出来るようになると思うので、まずは理由を知りましょう。
芝を保護するため
芝を保護するために目土を行うことは、目土をする理由として一番と言っても過言ではないかもしれませんが、プレイヤーが、というよりコース管理の人がやる作業の印象のほうが強いです。
コースでは、コース管理や業者の方が種を蒔いて芝の育成をすることがあるのですが、その際に目土は発芽を促すのにとても必要な作業になります。
また、プレイヤーの方が開けてしまったディボット跡も、そのままにしておくと根が切れてむき出しのままになってしまいます。しかし、目土をしてあげることで、芝の育成に繋がるので遅延にならない程度で目土をしていくと良いでしょう。
後のプレーヤーのため
こちらはプレイヤーが目土を行う理由となります。
前の組や自分がプレーするより前にプレーしていた人が空けたディボット跡にボールが止まっていたら打ちにくいし、嫌な気持ちになりませんか?
自分が嫌な気持ちになったり、打ちにくいと感じるということは他の人も感じてることでしょう。
深く窪んでしまったディボット跡だとより打ちにくく、人によってはイライラしてしまう人もいるかもしれません。
みんなが気持ちよくプレー出来るよう、自分が作ってしまったディボット跡だけでもいいので、目土をして窪みが無くなるようにしましょう。
目土しないのはOK?NG?
目土をすることはルールではないので、していなくてもルール違反にはならずペナルティなどもありません。
ただし、マナーとしてやるべき行動ではあるので、しなくていいではなくできる限りするようにしましょう。
また、セルフかキャディ付きかのプレースタイルによっての、目土は誰がやるかなどの違いについてここからは解説していきます。
キャディ付きならキャディさんにお任せでもOK
キャディ付きでプレーする場合は、目土をキャディさんにお任せしても大丈夫です。
キャディさんはキャディ業務の一つとして目土作業があり、目土袋を持って歩きながらキャディ業務を行います。
前の組がいて進行できない時など、周辺の目についたディボット跡に目土をしてコース保護に努めています。
ただし、キャディさんが目土をするからしなくてもいいということではなく、自分で空けたディボット跡だけでも直す意識を持つに越したことはないでしょう。
セルフプレーのゴルフ場では目土しないのはNG
キャディ付きとセルフ両方あるゴルフ場と、セルフプレーしかないゴルフ場とありますが、いずれにせよ、セルフでプレーする場合は自ら目土をしなければなりません。
ただしルールではないため、してなくてもルール違反になってペナルティがつくということはないです。
自前の目土袋を持っているのが一番ですが、ほとんどのカートには目土袋がついているのでそれをつかって目土をする習慣をつけていきましょう。
プロが目土しない理由
アマチュアの場合、目土をするのがマナーではありますが、プロのトーナメントなどをみるとキャディさんがついているにもかかわらず、目土をせずにプレーしている光景を見ます。
それにはプロならではの理由があり、目土をすることでライが悪くなって難易度上がってしまうことなどを避けるためと言われています。
正しい目土のやり方とは?
これまでは目土とはなにか、目土の必要性などについて解説してきました。
目土をしなければならないことがわかっても、やり方がわからず間違ったやり方をしてしまっていてはせっかくの行動が無駄になってしまうかもしれません。
それでは勿体ないので、ここからは正しい目土のやり方について解説していきます。

是非この機会に覚えていきましょう。
プレー前に目土袋に目土を補充しておく
まず、目土をしようと思っても手持ちに持っていなければ出来ないので、目土袋に補充してからコースに出ましょう。
大体どのゴルフ場も各ホールのティーグランド横に目土を入れている大きな箱のようなものがあるので、そこから袋に補充してプレーし、袋が少なくなったり空になったら次のホールで補充して、というのを繰り返します。
目土袋は大体カートの後ろについていますが、自前の目土袋を持つとマナーとしてもより良いでしょう。
多めに目土をかけ、平らにならして踏み固める
窪みが隠れるぐらいやや多めに土を入れる
自分でショットした際に空けてしまったディボット跡や、目についたディボット跡があったら、その窪みが隠れるぐらいやや多めに土を入れましょう。
平らになるように足でならして踏んで固める
そして、窪みが隠れるように目土をかけるとそこには小さな山が出来ます。
そのままでは打ちにくく後続のプレイヤーへ迷惑になるので、目土をかけたら平らになるように足でならして踏んで固めるようにしましょう。
こうすることで、芝との段差が無くなり窪みで転がりを止められてしまったり、打ちにくい状況になりにくくなります。
ターフは戻した方がいいの?
目土をする前に、削り取ってしまったターフが戻せる状況であれば、拾って戻してその上から目土をかけると良いでしょう。
しかし、ディボット跡の形のままごっそりターフが飛んでしまった場合は、ターフを戻して目土をかけて踏むことで、目土だけよりも元の状態に戻りやすいです。
できるだけ原状復帰することで後続プレイヤーもプレーしやすくなるので、ターフを取ってしまってもし元に戻せる場合はなるべく元に戻しましょう。
余った目土はどうする?
目土袋に入れた分はすべて使いきらなければならないということはないので、出来る範囲で目土をしながらプレーをして全ホール終了した際に目土袋に残った目土はそのままで大丈夫です。
ただし、カートについている目土袋を使用している場合は目土袋に目土が残っていても所定の位置に戻せば大丈夫ですが、マスター室から借りた場合はなるべく使いきるようにして、空っぽの状態で返却す方が良いでしょう。
自分用の目土袋は必要?
大人は借りればOK
大人の方は目土袋はカートについているものを使用したり、ゴルフ場で借りれる場合は借りて使用するのが通常だと思います。
ジュニアは一人一つ目土袋を持ってプレーするのがマナー
一方ジュニアの場合は一人一つ目土袋を持ってプレーするのがマナーとなっています。
自分用の目土袋が必要か不必要かということに対する回答にはなりませんが、目土をすることが大事なので、もし「カートについている共有の目土袋ではやりづらい」などがあれば自分用の目土袋を所有すると良いでしょう。
まとめ
目土の必要性は理解していただけたでしょうか。
ゴルフ場にとって目土は必要不可欠な作業で、ゴルフ場のスタッフだけでなくプレイヤー側も協力することでよりコースの状況が良くなることでしょう。
気持ちよくプレーするためにも出来る範囲で大丈夫なので、積極的に目土をしていきましょう。