ドローボールが飛ぶ理由は？打ち方やメリット・デメリットを解説！

ドローボールは飛ぶ！　だけどリスクもある

アマチュアがあこがれるドローボール。ゴルフを始めたころはスライスボールという場合がほとんどです。ドローボールが打てるようになると上達した証のように感じるゴルファーはたくさんいます。

この記事ではそんなドローボールについて、なぜ飛ぶのか、ドローボールの打ち方やメリットと、飛ぶのが分かっても毎回ドローボールを打たない、狙わない理由、つまりドローボールのデメリットについても解説しましょう。

ドローボールが飛ぶ理由

ドローボールは飛ぶと言われています。何故、ドローボールが飛ぶのか理解すると、ドローボールのメリットとデメリット（リスク）が分かってきます。

飛距離はキャリーとランに分かれます。キャリーとは実際にボールが落ちた地点までの距離のことをいいます。そして落ちた地点からボールが転がった距離のことをランといいます。そしてキャリーとランの合計した距離が飛距離になります。

ドローボールはフェード（スライス）ボールに比べてランがでます。このためキャリーが同じでも、ドローボールの方が飛ぶという結果になるのです。

ドローボールのランが出る理由は、バックスピン量が違っているからです。ドローの場合、ボールが当たる瞬間、フェースは少し立っています。

逆にフェードボールの場合は、フェースが少し寝ています。そしてフェースが立っているとバックスピン量は少なくなり、寝ているとバックスピン量は増えます。

バックスピン量が多くなると、地面に落ちた瞬間にブレーキがかかってしまいます。つまり、ランが出ません。ドローボールは回転数が少ないので、ブレーキが弱くなって、より転がるようになるのです。

尚、バックスピン量の違いだけでドローボールやフェードボールになるのではありません。サイドスピンが影響します。右打ちの場合、ドローボールは左回転、フェードボールは右回転になります。そして、ドローボールの場合はバックスピンが少なめで、左回転のサイドスピンがかかっているのです。

サイドスピン量が500回転/分以内はストレートボール、500～1500回転/分がドロー（フェード）ボールになります。

このサイドスピン量が1500以上になるとフック（スライス）ボールになります。

ちなみにOBになるように大きく曲がってしまう場合は、サイドスピンが2000回転以上になっています。

つまり最も飛ぶドローボールはバックスピン量が2000～2500回転、サイドスピン量が500～1500回転なのです。

ドローボールは理想的な球筋ですが、曲がりすぎたり、最初から左に行ってしまうリスクがあります。ひっかけは最初から左方向に飛んで行ってしまうミスショット。チーピンは打ち出された後、急激に左に曲がってしまうミスショットです。

ドローボールの打ち方について紹介しましょう。

ただ普段スライスを打っている人が、急にドローボールを打てるようにはなりません。少しずつ変更していきましょう。変更するための練習方法はいろいろとありますので、別の機会に紹介したいと思います。

多くのアマチュアはアウトサイドイン（外から内側に打ちおろしてくるスイング）をしています。するとインパクトでは外側から内側にこするような当たり方をします。このアウトサイドインをインサイドアウト（内側から外側に打ちこむスイング）に変更しましょう。

アドレスで構える時にフェースを少し左方向に向けます。これにより当たる瞬間、左回転になるようにフェースが動きます。

右打者の場合、打ち出し方向に対して平行に構えた両足のうち、右足を少し引き、クローズドスタンスにします。そのときに肩のラインは打ち出し方向に対して平行のままになるように注意してください。これで自然にインサイドアウト、フェースが閉じた形になりやすくなります。

飛距離が欲しいゴルファーにとってドローボールは魅力ですが、プロゴルファーの中には飛距離が落ちても、フェードボールに変える人も多くいます。それは、ドローボールのリスクを回避したいからです。どのようなリスクがあるのでしょう。

ドローボールはランが良く出ます。しかし、転がる分、リスクも大きくなります。それは曲がりすぎた上にランもより多くなるので、ラフに行ってしまったり、最悪の場合は林の中に行ったり、OBになってしまう可能性が大きくなります。

よりコースマネジメントを重視するプロゴルファーは、自分が予想しないところに行ってしまうのは避けたいと思っています。それでスコアを落とすなら転がりの少ないフェードボールに変更して、より正確なショットにしたい、というのは理解できます。

アイアンの中でもショートアイアンはグリーンを狙うクラブです。ボールがグリーン上に落ちてから転がってしまうと、グリーンオーバーするリスクが高まります。ストレートボールでバックスピンがかかるボールが理想的です。

ドライバーでドローボールが打てるようになっても、アイアンまでドローが強くなるとデメリットが増えます。

もちろん、打席ごとに、クラブごとに完全に切り替えれればよいのですが、プロゴルファーであっても、完全にコントロールするのは難しいものなのです。奥が深いですね。

ドローボールが飛ぶ理由はご理解いただけたと思います。ドライバーやウェアウェイウッドは飛べば、好スコアを出すのに有利であることは間違いありません。そしてドローボールが打てるようになれば、ゴルフが上達したと実感できるようになるでしょう。

紹介したリスクを理解したうえで、より上級者を目指しましょう。