会社や同窓会のゴルフコンペの幹事をやることになると、いろいろと準備が必要です。ゴルフ場の予約から当日の運営方法の企画、組み合わせの決定、パーティーの実施など数多くあります。
コンペなので順位をどう決めたらよいか、という点も事前に決めておかなければなりません。これは当日の朝、マスタールームに順位の決定方法を伝えて、スコア集計をやってもらう必要があるからです。
この記事ではゴルフのコンペなどでスコアが同ネットの場合の順位の付け方について分かりやすく解説します。
ゴルフコンペの順位はどうやって決めるの?
ほとんどのゴルフ場はスコアの集計や順位の確定はマスタールームが行ってくれます。そのためにはコンペのスタート前にマスタールームに行って、順位のつけ方のルールを伝えておかなければなりません。そして、ラウンド終了後に計算した結果を幹事に伝えてくれます。
実際のスコア(グロススコア)ではなくネットスコアで順位を決める
順位は実際のスコア(グロススコア)から計算されたハンディーキャップを引いたスコア(ネットスコア)を基準に決定されます。
ダブルペリアの計算方法
ハンディーホール(隠しホール)とは
前半と後半の9Hの内、パー5とパー3で1ホールずつ、そして残りのパー4から4ホール、合計6ホールがハンディーを計算するホールとしてゴルフ場によって決められています。つまり、前半6ホール、後半6ホールがハンディーホールとなります。
詳細な計算方法
計算方法は(隠しホールのそれぞれのスコアの合計x1.5倍-72)x80%です。例えば隠しホールの合計スコアが62だった場合、(62x1.5-72)x0.8=16.8となります。
例えば、その人の全体のグロススコアが100だった場合は100-16.8=83.2がネットスコアになります。
順位のつけ方で一番悩むのは同ネットのとき
これでネットのスコアが決まり、スコアの良い方から順位が決まっていきます。
ところが、たまにネットスコアが同じということが発生します。この場合どうするかは、幹事が事前に決定しておかなければなりません。
まず、プライベートのコンペでよく使われる方法を紹介しましょう。
ハンディーの低い方で決める
同じネットスコアであっても、ハンディーが違っている場合があります。例えばグロスが100だった人のハンディーが25、別の人が95でハンディーが20だった場合、ネットスコアは両方とも同じ75になります。この場合はハンディーの少ない人、つまりグロス95だった人が上位にきます。
これはかなり一般的な決定方法で、多くのプライベートコンペで使用されています。
同ネットで同ハンディーの場合はどうすればいい?
ただ、同ネットで同ハンディーというケースが発生します。このような場合は競技で用いられるルールを適用します。
また、年齢や性別で決めるということもありますし、くじ引きやじゃんけんで決定することも可能です。
年齢で決める
同ネットになった人の中で最も年配の人が上位にくるという決定方法です。
これは年齢を知らないと決定できませんし、若い人には不利な決定要因になるので、内輪のコンペなどでしか使用されていないようです。
性別で決める
同ネットでは女性を優先させる、というルールもあります。
これは昔の女性ゴルファーが極端に少ない時代の決め方で、多数の女性参加者がいた場合は混乱を招きます。

また、性差別を無くすという観点からも少なくなっています。
アマチュア競技などで使われる順位決定方法
また、アマチュア競技などで使われるカウントバック方式とマッチングスコア方式があります
マッチングスコアカード方式
- 後半の9ホールの合計スコアが良いほうが上位、
- 同じなら13番から18番までの合計スコア、
- 更に同じなら16番から18番の合計
という順にチェックをする方法です。
カウントバック方式
競技の参加者が同スコアだった場合に、そのプレーヤーのスコアを18番ホールから順に遡って、スコアの良い方が上位になる、という方法です。
例えば
- 上がりの18番ホールのスコアがパーとボギーだった場合、パーの人が上位。
- もし、18番が同スコアなら17番ホールのスコアで決定、
- それを順に確認していく
という方法です。
正式なアマチュア競技ではこの二つの両方が採用されています。
例えば、関東ゴルフ連盟の日本ジュニアゴルフ選手権競技 出場資格はマッチングスコアカード方式で決定し、決まらない場合はカントバック方式で決定する、と案内されていました。
順位をきめるときの手続き
順位を決める方法については、事前に決めておかなければトラブルになる可能性があるので注意をしましょう。
ゴルフコンペの案内に決定方法を記載しておく
ゴルフコンペ開催は通常、事前に文書で案内をメールや手紙で発送します。その時に順位の決定方法を記載しておきましょう。
必ずキャディーマスター室に連絡をする
自分のコンペ名とスタート組を伝えて、計算方法をマスター室に伝えておきましょう。
ハンディーの上限
その際の必要なことは計算方法以外にもう一つあります。ハンディーの上限を設定するか、無制限にするかです。ハンディーの上限を設定する時は36が適切ですが、初心者が多い場合は無制限もありです。
一つのホールで最大のスコアを制限するか
また、一つのホールで最大のスコアを制限するかも必要です。例えば「ダブルパー縛り」といって、パー4で倍の8打(ダブルパー)以上のスコアになった場合には8を上限にする方法です。これらはハンディーが無制限に大きくなることを避けるために設定します。
更に、同ネットになった場合の処理方法も伝えましょう。
スタート前の説明で順位決定の詳細を再確認
スタート前に全員が集合して挨拶などをする場合も多くあります。その際にドラコンホールやニアピンの対象ホールを伝えますが、併せて、順位決定の方法も説明しておくとよいでしょう。
スコアカード
スコアカードはラウンド終了後、その組の代表者がマスター室に提出します。
順位表
順位表はラウンド終了後、パーティー会場にゴルフ場の係員が持ってきてくれる場合がほとんどです。その際に同ネットの人がいないか、更に同ネットで同ハンディーの人がいないかどうかを確認して、順位が正しいか確認をしておきましょう。
まとめ
順位の決め方や同ネットの場合の対応方法について説明してきました。アマチュアの競技の場合はかなり厳密に順位決定をしなければなりませんが、プライベートコンペの場合は幹事の采配でより楽しい順位決定になるかもしれません。